俺たちはタイムマシンに乗って5年後へ急いだ。
「そんな所へ行ってどうするの?」
「5年後の秋葉へGO!」
「5年後にはパソコンが2300円で買えるの?」
んなわきゃあない。
秋葉についたらジャンク屋へ向かう。
「あれ〜?銅鑼えもん。ここ秋葉じゃなくて
虎ノ門じゃない?東京タワーがあるよ?」
「ああ、今計画中のやつだろ。秋葉タワー。」
秋葉原周辺はすっかり再開発が進んで
小綺麗なビルが建ち始めている。
「ジャンク屋なんか行ったってパーツも買えないよ!」
「パーツなんか買わないさ。本体とモニタ買うの。」
「ええ!?2300円で?」
ジャンク屋に入ると2001年現行機種が型落ちとして
所狭しと並べてある。
「おじさん!動作無保証で良いから
組んである一式ない?」
「ああ、この間余ったパーツかき集めて作ったけど
動かないやつがあるよ。たぶんCPUが逝ってるな。
たぶん無理なクロックアップしたんだろ。
メモリも怪しい。HDDは音はするけど動かない。」
「それ頂戴!1000円で。」
「う〜ん。まあ良いか。」
「ついでにモニタも頂戴。出来れば液晶で。」
「壊れてるので良いのかい?」
モニタとPC併せて1500円で手に入れた。
「さあ、帰ろう。」
「銅鑼えもん。こんな古いの動かないじゃないか。」
「おいおい。pentium4、2GHzだぞ。
おまけにGeForce5、HDDも150Gある。
メモリだってPC2100 DDR SDRAM 1Gだ。」
「だけど壊れてるんだろ〜?」
「君はタイムふろしきを忘れたの?」
「あ!そうか!」
こいつは家から出ないで引きこもってた方が
世の中のためかも知れないな。ああ、未来に帰りてぇ。
「でもこんなパソコンが壊れているとはいえ
1500円で買えちゃうんだね。」
「ムーアの法則って知ってるかい?」
「うん。人差し指がサインで親指がコサイン
中指がタンジェントだろ。」
「???・・・なんだそれ?
まぁ良いや。ムーアの法則ってのは
CPUの進化速度の話なんだけど
ここ数年崩壊したって言われてたんだ。
それが日本企業のバクテリアによる
集積回路敷設技術開発によって
さらに加速化したのさ。」
「さっぱりわからないけど。」
「とにかく現行のPCは電気ばっかり食って
熱ばかり発散する電熱器みたいな物だから
安くなってるのさ。家電リサイクル法も
それに拍車をかけてただ同然。
むしろ売る時は金を払う事の方が多いよ。」
「ふ〜ん。」
こいつに教育を施している間にタイムマシンは
2001年についた。机から出て早速ポケットから
ジャンクPCを取り出した。
「銅鑼えもん。タイムふろしき!早く早く〜」
全くウゼェな。
「あんまり時間を戻すと石油とゲルマニウムの
固まりになっちゃうぞ。」
「わかってるって。」
風呂敷をはぐとPCは新品同様、真っ白になった。
「さて電源を入れてみるか。」
配線を繋いでやって電源を入れてみた。
やった。案の定AWARD BIOSの画面が現れた。
モニタもPCも正常に動いているようだ。
だが、OSが入っていないらしくそこで止まってしまった。
「これは困った。」
「どうしたの?」
「OSが入っていないんだよ。」
「ええ?じゃあこのままじゃ動かせないの?」
「ソフトが入っていないとただの箱だからねぇ。」
「そうだ!タイムふろしきで
ちょっとだけ先に進めれば良いんじゃない?」
「!! 君、頭良いね。」
早速タイムふろしきを裏返しにしてかぶせて
すぐにはずした。すると今度はOSが入った状態になり
すんなりとWin2kのロゴが現れた。
「良し良し。」
だがマシンが起動して驚いた。
壁紙が何か美少女ゲームのキャラクターになっている。
こ、これは!もしかして。
スタートメニューを見てみて驚いた。
18禁ゲームが山のように入っている。
このPCの前のユーザって一体!?
「どうしたの?」後ろからのび太がのぞき込む。
「い、いやダメみたいだよこのOS。」
さすがにこれは教育上まずい。
ちょっと惜しい気もするがタイムふろしきをまたかけた。
「う〜ん。どうしようか?」
「スネ夫の家へ行ってOS借りてくるよ。」
「そ、そりゃまずいだろ。」
「なんで?」
「違法コピーって言ってね…君、著作権って知ってる?」
「ナニソレ?強いの?」
「とにかくソフトはコピーしちゃダメなの!
ん?待てよ。そうか。良し。
スネ夫にOS借りてきてくれ。」
「わかった〜」
スネ夫の家に行くとなぜかスネ夫は
OSをすんなり貸してくれたらしい。
変だな。いつもはあんなにケチなのに。
まぁ良いさ。
「ふえるミラ〜!!
これでOSを増やせば良いのさ。」
「でも銅鑼えもん、それはコピーじゃないの?」
「これはコピーじゃない。正規品だよ。
ほらマイクロソフトのロゴも入ってるし
認定証もシリアルもついてるだろ。」
「確かに。」
「ゲイツだってこれは正規品だって言うよ。」
コピー…じゃなくて『増やした』OSを早速
インストールする事にした。
だがCDはOSを認識してくれない。
おかしいなぁ。ちゃんとCDbootに設定したし
win2kだからこれで良いはずなんだけど。
「ああ!銅鑼えもん。このCD逆なんじゃ?」
「ちゃんと表にして入れたよ。君じゃあるまいし。」
「そうじゃなくて鏡だから逆になってるよ!」
「!! 君頭良いね。」
『増やしたOS』から更にふえるミラ〜で
コピー…じゃなくてOSを取り出した。
これで元に戻っているはずだ。
「コピーにコピーを重ねてるね。」
「コピーじゃないって言ってるだろ!」
「最初からCD-Rで焼いてもらった方が早かったんじゃ…」
「それは違法コピーだからダメ!」
『増やしたOS』はきちんとインストールできた。
さすがは最新鋭機種。セットアップも早い早い。
「スネ夫にOS返してきて良いよ。」
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